上顎の親知らずの近くには上顎洞という空洞が、下顎の親知らずの近くには下歯槽神経という大事な神経が存在し、それぞれ抜歯時にリスクを伴います。こういったリスクを回避するためにも、抜歯前のCT撮影は必要となります。
コーンビームCTとは歯科に特化したCTで被曝量も医科用CTよりはるかに低く設定されています。抜歯前にCT撮影を行い、術前にリスクを確認してくれる歯科医院であれば安心して治療を受けれます。当医院では最新のCT機器をご用意しております。
前歯から数えて8番目の歯のことをいいます。大人の歯の中で一番最後に生えてくるためスペースがなく、横や斜めに傾いたり、骨の中に埋まったまま生えてこない場合があります。
このような親知らずは歯肉が腫れたり隣の歯まで虫歯になることが多く、トラブルの原因になります。それにより、抜歯をすることが多いです。ただし、歯磨きを頑張れば抜かないでいいケースもあります。
親知らずは一般的に17~30歳頃に生えてきます。親知らずを抜くなら後回しにせずできる限り早い方が抜きやすく、リスクは少なく済みます。
生えてくる際には痛みを伴わないことが多いですが、親知らずが斜めに生えて、手前の歯に当たり、手前の歯を押すようなことがあります。その場合、痛みや違和感を生じることがあります。
基本的に親知らずが生えてくるタイミングは、大人の歯が生え揃った後になります。ということは、顎が成長して歯が生えるスペースができてから親知らずは生えてきます。そうすると、顎の成長が足りず歯が生えるスペースが狭く、本来の萌出場所には生えてこない親知らずもあります。
さらに、歯が生えるスペースが狭いと親知らず以外の歯を圧迫してしまい、歯並びにも影響を与えることになるとも考えられています。そのような場合は抜歯が必要です。
親知らず抜歯は外科治療が主体のため普段の歯科治療と違い必ず出血が伴います。経験が浅い歯科医師が行うとトラブルを引き起こす可能性も少なくありません。
親知らず抜歯にも難易度があります。一般歯科医院では抜歯することができず大学病院を紹介される場合も少なくありません。口腔外科を掲げている医院を選択するのが通常です。当院では、口腔外科専門医・指導医の資格を持つ歯科医師が担当します。
親知らずの抜歯は多くの人が経験することです。どのようにして抜くのか、抜歯後の注意事項など予めホームページなどで確認ができると安心できます。親知らずのホームページが充実しているということは、それほど症例数も多いということにつながります。
上顎の親知らずの近くには上顎洞という空洞が、下顎の親知らずの近くには下歯槽神経という大事な神経が存在し、それぞれ抜歯時にリスクを伴います。こういったリスクを回避するためにも、抜歯前のCT撮影は必要となります。
コーンビームCTとは歯科に特化したCTで被曝量も医科用CTよりはるかに低く設定されています。抜歯前にCT撮影を行い、術前にリスクを確認してくれる歯科医院であれば安心して治療を受けれます。当医院では最新のCT機器をご用意しております。
歯科で使用する器具には血液や唾液が付着することが多く、感染防止のために十分な消毒・滅菌作業が必須となります。そのため滅菌器にもクラス分けがあり、クラスN・S・Bがあります。この中でも器具の内部を滅菌できるのはクラスBのみとなります。
親知らず抜歯は外科治療ですので、感染のリスクには十分配慮する必要があります。そういった点から、親知らず抜歯をおこなう歯科医院において、現在はクラスBの滅菌機があることが必須ともいえます。もちろん、当院ではクラスBの滅菌器を使用しております。
口腔外科の指導医が在籍しておりますので、ほぼどのようなケースでも対応しております。
大学病院に紹介が必要となるのは、次に挙げるようなケースです。
真っ直ぐ生えている場合は、難易度も低く、簡単に抜けることも珍しくありません。上顎の親知らずにはこのケースが多くあり、骨も下顎に比べ薄いため麻酔も効きやすいです。ただし、根の先が曲がっていたりすることで抜きにくいケースもあります。
難易度 | 低い |
---|---|
抜歯の費用 | 検査+レントゲン+抜歯で4,000円(保険診療)程度となります。 |
親知らずが横に倒れ、手前の歯に当たっているケースです。下顎の親知らずでよく見られるケースとなります。この場合、親知らずの頭の部分を削り取り除きます。その後で、残りの根の部分を抜くことになります。また、ケースにより骨を削る場合もあります。
難易度 | 中 |
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抜歯の費用 | 検査+レントゲン+CT+抜歯で6,500円程度(保険診療)となります。 |
親知らずが完全に埋まっており横に生えているケースです。下顎の親知らずでよく見られます。深い位置に埋まってるため下顎の神経に近い場合もあり、骨を削りますので難易度は高くなってしまいます。
難易度 | 高い |
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抜歯の費用 | 検査+レントゲン+CT+抜歯で8,000円程度(保険診療)となります。 |
親知らずの周囲に炎症がある状態で放置すると、炎症が広範囲に広がる顎骨周囲炎を生じる場合があります。この状態は、顔面の腫脹・開口障害・嚥下障害・摂食障害などの症状を生じ、日常生活に支障をきたすことがあります。
腫脹が咽頭周囲に波及し気道が閉塞すると呼吸困難になり生命に関わる重篤な症状となる場合があります。
そのようになった場合、治療は抗生物質の内服だけではなく、入院して点滴による治療となることがあります。また、炎症のある状態を繰り返すと、炎症が骨の中に及ぶ骨髄炎という状態になることもあります。この状態は難治性で、治療に苦しむことがあります。このような状態にならないために早めの受診をお勧めします。
親知らず抜歯後、処方された痛み止めを飲んでも効かない、また痛いときは、上記の抜歯後注意事項を再確認し、医院に連絡ください。
注意)下顎の中には下顎管という神経、血管が通る管があります。親知らずが下顎管と近い、または接している場合があります。そのような場合は抜歯後にしびれが残る場合があります(オトガイ神経麻痺)。さらに、不可逆的に痺れが続く場合もあります。神経麻痺がおこる確率は0.6%程度という報告があります。
親知らずに限らず一般的な抜歯ですが、外科的な侵襲を加えることになります。体は侵襲に対して治癒しようと抵抗します。そのときに起こるのが炎症反応です。炎症とは①発赤、②腫脹、③発熱、④疼痛、⑤機能障害を特徴とする生体反応です。
親知らずの抜歯では、歯肉を切開したり、親知らずの周りの骨を削ることがあるので炎症が強く現れます。親知らずの抜歯で腫れたり痛みが出たりするのはそれによるためです。頬が大きく腫れる場合もあります。腫れる期間はケースによって異なりますが、数日間から1週間ぐらいがほとんどです。
・上の親知らずを抜歯した後、目の下にかけて腫れが広がる
・下の親知らずを抜歯した後、頬から顎の下、首にかけて腫れが広がる
免疫機能が低下し感染が広がっているため、早急に専門病院へご紹介いたします。